--vol.3--今日は久しぶりに学校へ行く。みんなに気を遣わせないようがんばらなきゃ!! 「行ってきま~す!!」 あたしは誰もいない家の中に向かってそう言った。 涙をぐっとこらえ走った。 学校へつくと相変わらず高級車が並んでいた。 由希の姿を見つけて走っていった。 (いつものように、いつものように・・・) 「おっはよ~由希!!」 「あっ、春香・・・元気だった?」 「うん!!あたしはもぅ全然へーきだよっ!!家族みんなの分もあたしがめいいっぱい 楽しく生きなきゃ!!」 「よかったぁ。春香が元気そうで。」 この子はあたしの親友の一人。 桜小路由希(さくらこうじ ゆき) 桜小路カンパニーの令嬢。 あたしとは全っ然正反対でおしとやかだし、とにかく純和風な女の子。 なのになんでかあたしと仲がいい。 いつもみんなに不思議がられてる。 でもあたしは由希が大スキなんだよねっ♪ 校舎に入っていこうとするとムカツク声が聞こえた。 「おい!!ばか春香てめぇ学校やめたんじゃなかったのか?」 ・・・やっぱり。 バカ西園寺だ・・・ 「うるさい!!バカはバカらしくしてろっ!!」 あたしはそういってダッシュで教室に入った。 「みんなおはよ~!!」 あたしがそう言うと、みんないつものように話してくれた。 授業が始まると、あたしはずっと物思いにふけっていた。 これからどうしよう・・・ 借金以外にも学費とかも払わなきゃだよねぇ~・・・ 財産もスグ底尽きちゃうだろうし・・・ かといって親戚の人に迷惑かけたくないし・・・ やっぱり自分でバイトするしかないよね・・・ チャイムがなってあたしがあくびをしていると、由希が声をかけてきた。 「春香、どうしたの?授業中ずっと考え事してたでしょ?」 「あ・・・うん・・・ちょっとね・・」 「私相談相手になれないかな・・・」 由希には言ってもいいか・・・ 「あのね・・お父さんがあたし達家族に黙って借金してたんだ・・・」 「えっ!!そのお金どうするの?!」 「うん・・親戚の人に迷惑かけたくないし・・自分で返そうかなって・・・」 「いくらなの?」 「・・・3千万・・・」 「そんなの春香一人で返せるわけないじゃない!!あたしも1000万くらい払うよ!!」 「いいよ!!由希に迷惑かけたくないから!!」 「親友をそんな簡単に見捨てられないよ!!あたしお金あるからっ!!」 「いいってば!!あたしは一人で返せるから心配しないで!!」 あたし達が口論してると、西園寺が来た。 「な~にもめてんだバカ春。」 「あんたにバカ呼ばわりされたくないっ!!」 「あのね・・西園寺君、春香が親の借金自分で全額払うって言ってるの!3000万もだよ! それであたしが払うって言ったら・・・」 「由希~!!このバカに喋んなくていいって!!」 「ほぉ~。。俺も手伝ってやろうか?」 --続く-- ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|